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FOR INTERNATIONAL CONTESTANTSイベントレポート
イベント日程 | 2018/08/25 12:00-21:00 | |
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イベント会場 | パシフィコ横浜国立大ホール |
国内外からファイナリスト45チームが集結した
"JAPAN DANCE DELIGHT VOL.25 FINAL"
第25代JDDチャンピオンとしてJDDの歴史にその名を刻んだのは
福岡のブレイキンクルー
"九州男児新鮮組"
===RESULT===
▼WINNER
九州男児新鮮組 (BREAKING/福岡)
▼2nd PLACE
ULTIMATE CREW (POPPING/東京)
▼3rd PLACE
9stepper’z!! (LOCKING/東京・千葉・埼玉・徳島・神奈川・茨城)
▼SPECIAL PRIZE
筋肉定食 (BREAKING/埼玉)
IB6side (POPPING/茨城)
Jungle Mover (HIP HOP/茨城)
===JUDGE===
TAKE-C, akihic☆彡, MAJID, Meech de France, MACHINE, Poppin J, YOSHIE, PInO, MASAO
1994年に第一回目が開催され、今年、大きな節目となる25回目を迎えた「JAPAN DANCE DELIGHT」。例年に無いスペシャルな盛り上がりを見せ感動渦巻く大会となったこのJDD VOL.25 FINALの模様をレポートしていこう!
25回記念となる今大会は、国内シティーシリーズ及び地区予選大会からの37チームに加え、韓国、タイ、イギリス、オーストラリア、中国の海外勢5チーム、更に昨年の入賞シード2チーム、そして歴代チャンピオンシードからMORTAL COMBATが出場を表明し、JDD FINAL史上最多となる45チームが出場。
今大会、最も注目となったのは「JDDレジェンドチームの参戦」。「7DOWN 8UPPER」「Repoll:FX」「ゲロッパ」など、JDDのヒストリーを彩り、近年は出場していなかったベテランチームが数多く出場。その中でも大きな話題となったのはJDD VOL.7(2000年)優勝チーム「錯乱武者」の参戦。2000年当時は5人で優勝した訳だが、その時のオリジナルメンバー3名での出場とあり、長い月日を経てJDD FINALのステージにカムバックした3人のダンスにJDDファンの注目が集まった。
JDDオープニング前の時間帯といえば「NEXT GENERATION SHOWCASE」。今年も次世代を担う3チームが出演!まず登場は小学生限定コンテスト「LiL’ WiLD」優勝の地元神奈川の2人組ヒップホップチーム「GRIS」。小学生とは思えない深い世界観を見事に表現、生々しい質感表現は観客の心を捉えた。続いて登場は「DANCE ATTACK!! 全国決勝大会中学生の部」で優勝を収めた埼玉のBREAKINGチーム「ハジケルアシ」。JAZZ音源でトップロックはほぼビバップというJAZZ要素濃いめのブレイキングスタイルは、セッション感に溢れ超エキサイティング。そして最後に登場したのは「DANCE ATTACK!! 全国決勝大会高校生の部」の優勝、東京のハウスチーム「OVERSTEP CREW」。リズムへの高度なアプローチで非常に生々しい情熱的なステップを展開した。
いよいよオープニング!歴代チャンピオンのダイジェスト映像から、今回VOL.20以来久々に審査員を担当したダンスディライトの生みの親「マシーン原田」氏が、何と客席から登場。MC USKによるJDDのヒストリー解説ナレーションが流れる中、ステージへと歩き出すと、ステージには歴代チャンピオン達がずらり勢揃い。ステージに到着すると歴代チャンピオン達を背に見事なブレイキンを披露!JDDのヒストリーを象徴するような光景はこの日集まった観客そして多くのダンサーに感動を与えた。
Aブロックの火蓋を切るのはブレイキングチーム「筋肉定食」。アイデアを駆使した見せ場を次から次に展開し、会場を大いに沸かせた。続いて登場したのは大阪のHIP HOPチーム「K'steelo+SAYA」。高校生とは到底思えないような深度の質感表現を伴ったHIP HOPを披露。和歌山の若手実力派LOCKER達による合体チーム「W☆UNITY」は、個々のキャラクターやスキルを上手く活かしたエネルギッシュなダンスを展開。宮城・山形の2人組HIP HOPチーム「TARO&TAKE」は、遅めの楽曲を質感重視のダンスでグルーヴィーに踊り上げ、センスの良さを証明。ジャンルがUK JAZZ&Latinという関西を拠点とする異色チーム「Maru&Peri」は、シビアな勝ち負けの空気感を払拭するようなピースフルなグルーヴ空間を演出。東京のKRUMPチーム「TwiggzⅡImpact」は、練習量を感じさせる一体感と、バイブス全開のパワフルなパフォーマンスを展開。茨城をレペゼンするPOPPINGチーム「IB6side」は、個々のキャラクターのコントラストを活かした、斬新でフレッシュさを感じさせる作品を披露。地元神奈川のフリースタイルチーム「ABANDON」は、インド音楽などを用い、タットをはじめ様々なジャンルを融合させたスタイルで、トリッキーさとパッションを併せ持った独自のダンスを展開。オーストラリアの女性3人組チーム 「SHE」は、コンテンポラリーヒップホップと銘打ったスタイルで独自の世界観を体現。関西の実力派ハウスチーム「KURINE」は、個々の特性や個性、個々のキャリアをそのまま活かした作品でダンス力や懐の深さを感じさせた。大阪の兄妹HIP HOPチーム「Youki&Kyoka」は、非常にDEEPなアプローチでこだわりの質感を感じさせる作品を披露。関東を拠点に活動する個性派HIP HOPチーム「UNERI+Hermit」は、日本語ラップ(ポエトリー)音源で独自の世界観を表現。鬼気迫るダンスを披露した。ここからレジェンドチームが連続登場!山梨のベテランLOCKINGチーム 「ゲロッパ」は、アッパーでスピード感のある昔から変わらぬスタイルを終始貫き見る者を熱くさせた。続いてはレジェンドHIP HOPチーム「7DOWN 8UPPER」が登場。オリジナルのベテランメンバーと新生若手メンバーによるハイブリッドチームながら、空中ポップや見事な音源編集とセンスの光る音ハメで会場を沸かせた。そしてJDD2度の準優勝を誇るエンターテイメントビバップチーム「Repoll:FX」が登場。ハイクオリティーなユニゾンと、個性爆発のソロ、見事にショーアップされた作品を展開した。UKのPOPPING&ANIMATIONチーム「PROMOTION」は、高い身体能力とスキルを活かした、VFX映画のような世界観のパフォーマンスを見せた。はむつんサーブとしてJDD準優勝を経験しているりきっちょ率いる新生ANIMATIONチーム「はむつんサーブ.CREW」は、人数を活かした非常に複雑な合体タットや、はむつんスタイルのアニメーションで数々の見せ場を作り見る者を驚かせた。愛知の実力派POPPINGチーム 「DIZZLEZ」は、タットのコンビネーションや、重さのあるウエーブやアニメーション、など個々の個性を活かした作品を展開。東京&大阪の5人組実力派HIP HOPチーム 「ENcounter ENgravers」は、緻密に計算され練り込まれたタイトなルーティン&フォーメーションで独自の世界観とカラーのある作品を披露。東京をレペゼンするHOUSEチーム 「TERM-INAL」は、冷静さの中に熱さと高揚感を生々しく落とし込んだ、高度でスリリングなハウスを見せた。ODD VOL.33優勝の関西実力派LOCKINGチーム 「LOCKaJIVESET」は、個々の特性や選曲、作品の流れなど、緻密に計算されたクールさとパッションが際立つ作品を披露。Aブロック最後に登場したのは昨年の準優勝チーム、関西の実力派JAZZチーム「ricordo」。高速ターンやリフトやジャンプなど、高難度ムーブの数々を随所に盛り込んだ作品で見る者を驚かせた。
Bブロックのトップを飾ったのは、関東を拠点とするティーンズFREESTYLEチーム「Dooscy」。メンバーそれぞれがHIP HOP, JAZZを得意とし、それぞれの得意分野を融合させたエッジの利いた作品を披露した。続いて登場したのは茨城をレペゼンするHIP HOPチーム「Jungle Mover」。思いつきをそのまま作品に反映させたような自由さや遊び感、そして2人の爆発力が印象的なダンスを展開。沖縄の高校生LCOKINGチーム「DRAMATICA」は、JDD初出場ながら非常に堂々と、そして溌剌としたダンスを披露。個々のキャラクター、そしてポテンシャルの高さも印象的。大阪の実力派女性POPPINGチーム「SOUNDRIP」は、男勝りなハードヒットと女性らしいしなやかさや繊細さを武器に、シンプルなダンス力の高さを前面に押し出した作品を披露。タイ代表のブレイキングを基調としたFREESTYLEチーム「DD flection」は、JAZZダンスではよく見られるリリカルな表現法をブレイキングのムーブを使って体現。福岡の若手BREAKINGチーム「九州男児新鮮組」は、超ハイレベルなアクロバットやパワームーブの応酬で爆発力のあるパフォーマンスを見せ、最終的にジャッジを総立ちにさせるなど、会場を大いに沸かせた。東京の実力派POPPINGチーム「Last Rain Livingroom」は、リズムが二重構造の楽曲でクリエイティブかつライブ感の際立つ作品を展開。広島の若手HIP HOPチーム「S.S.B」は、スキルフルでエッジの利いたダンスを展開。こだわりのシルエットと高いポテンシャルが印象的。大阪のBE BOPチーム「MAD ON J MASTERS」は、巧みな演出力で音源のドラマティックな流れを活かし、情熱的なステップを披露した。中国代表の大所帯LOCKINGチーム「Caster Bounce Back」は、ハイクオリティーなユニゾン力と、キャラクターを活かしたソロが印象的。北海道は札幌の女性4人組FREESTYLEチーム「Dub Luv」は、アコースティック・ギターが印象的な音源を用い、このチーム独特の先の読めない作風で情熱的なダンスを展開。関西実力派LOCKINGチーム「JOLT+WLC」は、チームに非常にマッチした「不良感」溢れる演出で躍動感と一体感のあるダンスを披露。愛知の個性派HIP HOPチーム「daft」は、頭の奥の奥にあるHIP HOP由来のイメージを表現するかのような深さを感じさせるスリリングな作品を展開。関東を拠点に活躍する実力派ポッパー達によるドリームチーム「ULTIMATE CREW」は、個々の非常に高いスキルを活かした説得力のある作品を展開。フレッシュな合体系のルーティンが印象的。関東実力派LOCKINGチーム「9stepper'z!!」は、個々の個性とスキルを活かし、終始疾走感の途切れない一体感のあるパフォーマンスを披露。そして登場、歴代チャンピオンチーム「錯乱武者」。イメージをそのまま形にしたような独自性の強いHIP HOPが持ち味の彼ら。18年前の振付をブラッシュアップさせたというこだわりの作品で、会場を彼らの世界へと染め上げた。韓国代表アニメーションチーム「ANIMATION CREW」は、人数を活かしたスケールの大きいアニメーション表現で、斬新なパフォーマンスを見せた。関西を拠点に活動する実力派HOUSEチーム「UOMO&OCEANS+KANSAI BAKUDAN」は、繊細かつエネルギッシュな独自の質感のハウスを披露。大阪の高校生男女2人組FREESTYLEチーム「2Crank」は、高校生らしからぬセクシーさ、エロティックさを武器に、前半はムーディーに後半はパッション豊かにパフォーマンスを展開。京都の独自ジャンルチーム「nouses」は、独自ジャンルとしてConcrète(コンクレート)と銘打って、他に類を見ないダンスを展開し強烈な印象を与えた。TDD VOL.19優勝、沖縄出身POPPERによる5人組チーム「temporaly+SOUTH GATE」は、ハイレベルなスキルを武器に作品を構成。沖縄出身という魂の繋がりや一体感を感じさせる独特な質感とフレイバーが印象的。昨年JDD VOL.24 FINALで3位入賞の若手HOUSEチーム「Alaventa」は、3度の衣装替えや随所に見せる演技など、こだわりの演出力でショーアップされた作品を展開。そして最後に登場したのはJDD4度の優勝を誇る関西のBREAKINGチーム「MORTAL COMBAT」。オリジナルメンバー+若手メンバーというハイブリッド布陣で、ベテランの高い経験値と若手のパワーを融合させた大トリに相応しい強力なパフォーマンスを見せ、コンテストを締めた。
いよいよ迎えた結果発表。特別賞は3チーム。まず特別賞にコールされたのは何とAブロック1番!ブレイキングチーム「筋肉定食」。完全に空気を掴んで初っ端から最高のムードを作り上げた彼ら。Aブロック1番のチームが入賞するのはJDD史上初の快挙。2チーム目の特別賞は茨城のPOPPINGチーム「IB6side」。昨年はGDSで特別賞を経験し悔しさを滲ませていたバファリンだったが、今年は素直に喜びの表情を見せていたのが印象的。3チーム目の特別賞は茨城のHIP HOPチーム「Jungle Mover」。実はパフォーマンスで完全燃焼したせいかメンバーの一人が踊り終わった直後に倒れるアクシデントがあった彼らだけに、喜びが爆発。同郷の「IB6side」と分かち合う姿も印象的。そして3位入賞はLOCKINGチーム「9stepper'z!!」。今回で最後にする宣言をしていた彼らだったが次回はシード権で決勝に出場できるとあり、舞台上で「出場」宣言。彼らの先輩「ALL GOOD FUNK」の3位入賞に並んだという事で、次回は3位以上の入賞に期待したい。そして2位入賞は、関東POPPINGオールスターチーム「ULTIMATE CREW」。ステージ上で喜びを爆発させつつ、コメントで見せた「KITE」と「FISHBOY」によるミラクルなやりとりの数々は、会場を爆笑の渦へといざなった。そして優勝は、BREAKINGチーム「九州男児新鮮組」!圧倒的と言える怒涛のスーパームーブの数々で唯一審査員のスタンディングオベーションを勝ち取った彼らが記念すべき第25代JDDチャンピオンとして歴史にその名を刻む事となった。「MORTAL COMBAT」の「出場したら必ず入賞」という記録が若手BREAKINGチーム「九州男児新鮮組」により破られるという、ドラマチックであり時代の変遷を感じさせる結果だったと言えるだろう。
若手の躍動、ベテランの輝き、過去から繋がってきた現在、そして現在から未来へと繋がっていく希望。そういった事を実感させてくれる25回記念大会だったと言えよう。さあ、来年はJDD VOL.26!最高だった今大会を受けて繋がる、新たなストーリーに期待したい!