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To all international contestants... Please check our web page “FOR INTERNATIONAL CONTESTANTS” to participate any events.
FOR INTERNATIONAL CONTESTANTSイベントレポート
イベント日程 | 2023/12/15 22:30-5:00 | |
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イベント会場 | SUNHALL |
Hook up HOUSEに97名が参戦!
優勝に輝いたのはレペゼン東京 “dee”
▼WINNER
dee(東京)
▼2nd PLACE
Seulgi(KOREA)
▼BEST4
JIBAK(KOREA)
SHINPEI(北九州)
▼BEST8
広樹(兵庫)
Kana(兵庫)
TsUmU(大阪)
塁(滋賀)
///// JUDGE /////
せいじ, Kury, PECO, SAKAPON
Kury
ステップも上手でバラエティに富んでて雰囲気も良いダンサーさんが本当に多くて、予選サークルが1番悩みましたその中でも音楽をキャッチして踊ってる人や見ててワクワクさせてくれる人、その人の存在感やダンススタイルが際立って見えた人を選びました2次予選は2ムーブ踊って欲しいくらい、なんかもっと良いのん見れるんじゃないか!って期待してしまう人もいて、あの1ムーブでどれだけ自分を見せれるのかがキーポイントだったかなと時間無制限なので、思う存分やり切るのも作戦としてアリなのかなと思いました。決勝に関しては私は審査していなくて、単純に楽しんで観ていました。お互い柔軟なフィーリングが持ち味の中で、決勝バトルというシチュエーションに気持ちが折れずにやり抜けれたかどうか、そういう所でdee君の2ムーブ目は優勝の決め手となるダンスになったんじゃないかなと思いました。
印象に残っっているダンサーは予選サークルから沢山いてて、できるだけ本人に直接伝えたんですが、ベスト8に上がった中で言うと「SINPEI」君、「広樹」「塁」のダンスは凄い好きでしたスキルや音楽性は勿論、この日しか出ないだろうパッションやステップもあっただろうけど乱れることはなく、心と身体のバランスが取れてる中で音楽を遊べてる感じが好きでした。特に「広樹」の1次予選のダンスを見て「これはわたし勝たれへん」って自分がバトルしたらと想像したら恐ろしいと感じたくらい本当に良かったです。ベスト8で負けたのは残念だけど自分の中では1番衝撃を受けたダンサーです。
PECO
ステップ上手いダンサーがかなり多かった印象。その反面、良い匂いする(例えばフレーバー)ダンサーは非常に少なかったと思いました。決勝の2人はとても良いダンサーで2ラウンドでなく、もっと見てたいと素直に思っていました。自分が勝負を分けたものは2本目で、良いテイストそのままに曲への反応速度の高いステップが入って来た時にほぼ決まったかなーという感じです。名前分からない人はイベント時に声かけ直接させてもらいました。特記するとしたら、「塁」。予選2ラウンド選曲も相まって気持ち良かったです。
SAKAPON
お疲れ様でした!素晴らしいダンスいっぱい見れて刺激的な夜でした。久々にJUDGEさせていただいたのですが、新しい世代の子達が多くチャレンジしてて嬉しく思いました。予選から悩ましいサークルがたくさんあり、選ぶのがとても辛かったです。その中でも自分の踊りを純粋にこの瞬間に出てしまうダンスを感じれた人を選びました、踊りに迷いや雑念が無いというか、なんというか、スッと入ってくる感じです。言葉にするのむずいですね。
決勝は2人とも徐々に心と身体を音楽に溶かしていくような表現スタイルで、コッチはグングン惹き込まれてメチャクチャカッコよくて!ずっと見てられるなーって!どっちもかましまくっててマジで迷いました。印象的だったダンサーは、「seulgi」さんヤバ過ぎ、時折り見せる情熱的なダンスに思わず声出ました。北九州の「SHINPEI」や、「塁」、あと「TsUmU」ちゃんもダンスに深みがあって説得力というか、なんかグッとくるダンスでした。二次予選での「広樹」がメチャクチャカッコ良くて感動しました、今日は広樹の日になるのではと思いました。予選でいうと、「ケンタロウ」さん、「イッサ」は純粋にその瞬間の自分の踊りを見せてくれた気がしてくらいました!「フトシ」「ユウゴウ」「ジン」も印象に残ってます。他にもいっぱいカッコいい人いたんですがキリがないのでこのへんで。
せいじ
Hook upに関わったすべての方々、お疲れさまでした。関西を代表する歴史の深いバトルイベントにJudgeとして参加させて頂きまして、大変光栄でした。私はダンスのインストラクターでもなく、Hook upで優勝してもいないので、お声をかけて頂いたときは衝撃と緊張が同時に襲ってきて「俺にできるかな?」と思いましたが、人生で1度かもしれない経験は絶対に手放したくないと、すぐに承諾のお返事をさせて頂きました。そこで、結果に対して責任と覚悟を持てるように2つの決め事を自分にしました。1つ目は評価の基準を事前に決めること、2つ目は感情を抑えて判断すること。(好みで決めないために)
ペンとメモ帳を持って微動だにせず席に座っていた理由は、この決め事によるものです。ガチガチに緊張していたというより、無理矢理感情を抑えていました。不自然に見えた方には申し訳ないですが、その瞬間に感じたことを客観視して忘れないようにするためあのような状態でした。正直、内側では色んな場面で大興奮。トーナメント戦は勿論、終始笑顔で踊って見ているこっちまで嬉しくなっちゃう方、ベビーパウダーの上で踊りながら靴が脱げても靴で遊び倒す!遊び心満点な方、おそらく初心者の方でパドブレやツーステップを繰り返し、今の自分が出せる範囲を最大限を引き出している方など、それぞれがそれぞれの踊りに向き合っている姿が感動的で、声に出して応援したかったです。
評価基準は、10個程度用意していました。すべてさらけ出してもいいのですが、かなりの長文になってしまうので代表的な4つをお伝えします。
・リズムのキープ力
・リズムの幅
・ストーリー展開
・バトル感
リズムのキープ力は、自分で奏でているリズムが途切れないかどうか。ハウスミュージックで起こりやすいのですが、意図せずにリズムが途切れて仕切り直している状態は自分の力で踊れていないと私は解釈しています。自分のリズムが途切れて、改めて音楽のリズムに途中から入るのは、音楽に頼り過ぎということです。
リズムの幅は、1ビートから32ビートまで奏でられているかどうか。また、リズムの種類(アップ、ダウン、ジャンプアップ、ジャンプダウン、前ノリ、後ノリ、前ジャッキング、後ジャッキング)の話です。習いたての頃は、体全体を8ビートダウンしながらステップは別のリズムで踏めるように叩き込まれると思います。2種類のリズムが1つの動きにまとめている状態。(例えばパドブレを4カウントで踊る場合:体全体/タンタンタンタン ステップ/ツータタツータタ)これが基本ですが、音楽が8ビートだからといって、そこに縛られる必要はありません。音楽に合ったリズムを選択して、音楽のリズムと自分のリズムを組み合わせいけているかということです。
ストーリー展開は、起承転結があるかどうか。例えば、映画、ドラマ、アニメなどをイメージしてみましょう。一番盛り上がるだろうアクションシーンは2時間映画の中でも10分程度ではないでしょうか。アクションシーンが2時間ぶっ続けだった場合、うるさいし飽きますよね。ダンスも同じで、ずっと同じリズム、同じテンション、同じ位置ではどうしても差別化しにくくなります。バトルはどこまでいっても相対評価。また、Hook upは時間無制限なのでいかにして始まり、見せ場を作り、時にはひねりを見せて、最終的にどう終わるかが重要ではないかと考えます。
バトル感は、優勝するという意思があるかどうか。少し主観的な評価軸かもしれませんが、わいわいとするショーケースや仲良しこよしのセッション、またコンテストとも別物だと考えています。勢いだけがバトル感ではなく、戦略的な踊りもバトル感の内ですし、優勝を目指さないと優勝はできないので項目として入れていました。
以上、4つの評価基準で全体的な感想をお話しします。まず、リズムが外れている人は殆どいなかったです。正直驚きました。前はもっと見かけた印象でしたが、リズムが外れたからという理由でマイナスな印象をもった人はほぼいませんでした。ただ、多くの方は体全体のリズムが終始8ビートダウンで単調、曲の魅力が引き出せていないように感じました。リズムの幅を4ビートから16ビートに広げられるだけでも、ストーリーを展開できます。ただリズムの幅が広く使える人でも、長い時間踊り過ぎたりして間延びする時間の使い方になってしまった方や煮え切らない終わり方は良くない意味で気になりました。また、曲調によってはダウンよりアップや前ノリの方が合う気がするなと感じた瞬間もありました。その他に思ったことは、奇抜な踊りをするならば定番のリズムやステップの中に忍ばせた方がいいのかなと思いました。気をてらうは定石を打ってこそ輝くはずです。また、バトル感はあるけれども気負い過ぎて勝負を楽しめているかな?と思う方もいらっしゃいました。ですが、極度の緊張で空回りしていた方はいないように見えたので、安心してダンスを見させて頂きました。運営者様、DJの皆様のおかげで会場の雰囲気が作れていたのだなと改めて実感しています。
気になったところは参加者数です。前回の参加者は148名、今回は97名。前回は他社様の大型バトルイベントが近くて全国から来られた方が多かったからかもしれませんが、関西圏にはもっとハウスダンサーがいるはずでは?と思いました。参加者が増えたら文化が広がっていくはずです。もし、ハウスダンス、ハウスミュージックが好きだけどバトルに興味が無いという方は、DJ TIMEやバトル中でも踊れるスペースは十分にあるので、遊びに行くだけでも参加者が増えれば文化の発展に繋がるだろうなと感じました。また、「dee」さんの優勝後のコメントでもあったように、東京のバトルなど色んな地方のバトルに参加すると、全く違う雰囲気でバトルできるので新しい経験値が得られるはずです。最近は韓国からの参加者も増えていますし、素晴らしい行動力を見習いたいですね。
「dee」さんと「Seulgi」さんの決勝の見解について。
どちらも甲乙つけがたい素晴らしい踊りであったことを前提にお話しさせて頂きます。
1ラウンド目、先攻を選んだ「dee」さんは体の芯から出る揺らぎで頭、首からビートを掴みにいくのが印象的でした。静かに熱く始まったあとは、リズムを複合させながら踊りを展開していく流れ、リーチを活かして体の周りの空間を包む独特なグルーブは極上でした。
後攻の「Seulgi」さんは、落ち着きがあるシンプルなステップに加えて、巧みなボディコントロールを使いながらリズムを展開、どんな体勢でも崩れないような抜群のリズムが圧巻でした。この時点ではSeulgiさん優勢かなと思っていましたが、2ラウンド目の「dee」さんはこれまでの体全体で奏でるリズム主体の踊りから切り替えて、ステップリズムを中心とした攻めの勢いで駆け抜け、そのまま勝ち取りにいった印象です。
評価基準と照らし合わせた結果、決めては評価基準の1つであるバトル感でした。最後まで優勝を取りに行くというバトルならではの気迫です。
それって気持ちの問題で主観的では?と思うかもしれませんが、途中で心が折れて諦めていたりや体力がなくなっていたりすると、意外と見ている人に伝わるものでマイナスな印象を受けます。また、2ラウンド目でステップ主体に切り替えたのは戦略的でバトル感があると思いました。ご本人に確認していないので戦略だったかどうかはわかりませんが、現場で私がそう感じました。これまで以上のパッションが出せたのは気持ちの表れから出たものではないでしょうか。
印象的だったダンサーさんについて。
ベスト4の2ラウンド目の「Seulgi」さんがこの日1番のベストダンスでした。幅が広いリズムを繰り出してどんな体勢でもキープできそうなリズムを、頭、手、足、体全体が音楽にマッチ。無表情を決めていたのに思わず声が出てしまいました。曲との相性もあったと思いますが、鳥肌が立ちました。「dee」さんは常時リズムの幅が広く安定して扱えて、2つ、3つ以上の複合的なリズムを自分で作れているところが素晴らしかったです。私も目指しているところなので、負けていられないなと感じました。ベスト4の2ラウンド目の「SHINPEI」さんは最後のフロアがとんでもなくて、この日1番のアクロバティックなダンスでした。2次予選での「広樹」さんは体のどこにも力が入っていないんじゃないかと思わせるスタンスで、ゆったりと大きくリズムにのった状態はまさにレイドバックだと思いました。その中で、1カウントに対するアプローチが絶妙で早取りと遅取りの使い分けが音楽にぴったりでした。1次予選では、Hサークルの「YOSHIKEN」さん(人づてにお名前聞きましたが誤っていたらすみません)の8ビートの中で作られたステップのリズム作りが巧みで好みでした。Nサークルの「high-g」さんは独創的な上半身のリズム作り、早取りと遅取りの使い分けが素晴らしく、その日最初に鳥肌が立ちました。Pサークルの「issrrr」さんはこの日1番パッショナブルな踊りでした。音に潰されている踊りを音負けしていると聞いたことがありますが、音が踊りについていけないパワフルなダンスは初めて生で見ました。同じくPサークルの「mossan」さんは、スピード感のあるステップの中で作っていくリズムが踊りを単調に見せずに展開されていてよかったです。
終わりに。
Judgeの立場上、すごく上からなお話をしてしまいましたが、自分が表現できていないことが多く恥ずかしい思いです。明確な基準があるわけではないので私が基準にしたことを気にする必要は一切ないと思いますが、これまでに自分が経験したストリートダンスの歴史を一生懸命に詰め込みました。元々、適当に気持ちよくなれたらそれでいいじゃんというタチなので勝敗は気にしなくて大丈夫です。と言いたいですが、負けて悔しい思いは痛いほどわかります!でも、それで良いと思います。勝った人は達成感、自己満足を得られますが、負けた人は次はどうしたら良いかより真剣に考えて行動する機会を得られたわけです。負けた方が良い物を貰えるんです。
バトルは予選のサークルで強者が固まってしまう場合もありますし、2人のJudgeがどっちから先に選んでいくかでも誰が勝ち進めるか変わってくる運要素も強いです。ただ、もし本気で優勝したいならば、自分でコントロールできることとできないことを切り分けて考えてみてください。あのとき、あっちのサークルだったらな、あの曲だったらな、とどうしようもできないことに悩むのではなくて、優勝するつもりで普段から練習しているか?得意なリズム、ステップばかりで練習していないか?好きな曲ばかりで練習していないか?などあなたが思うことを自分で自分に質問してみてください。自分がどうありたいかが見つかるかもしれません。誰かの意見ではなく、自分で決めたことがあなたの支えになるはずです。
Hook upに関わったすべての方々、お疲れさまでした。
自分で言っていて耳が痛くなりましたが、改めて100人前後の優勝がとんでもないことだと思い知らされました。優勝した「dee」さん、準優勝の「Seulgi」さん、本当におめでとうございます。ダンスバトルは1人で成立しません。参加するだけで文化の継承に繋がっていくと考えているので、改めて、この環境と文化を作っているアドヒップの皆さん、Judge、MC、DJ、ダンサーの方々に感謝いたします。ありがとうございました。
余談ですが、大阪駅や神戸の元町付近で「おじいちゃん、おばあちゃんになっても続けたい」をモットーにセッションを中心としたハウスミュージック練習会を月2-3回開催しています。ご興味ある方は一緒に踊ってください。