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INTERVIEW

インタビュー

SPECIAL INTERVIEW Lil G × Kaku

  • スペシャルインタビュー
2017.06.16 UPDATE

OLD SCHOOL NIGHT VOL.19のBREAKINGのジャッジとして来阪した、ベネズエラ出身の世界トップクラスのパワームーバー「Lil G」と、日本が世界に誇るヘッドスピンマスターMORTAL COMBATの「Kaku」によるトークセッションが実現!B-BOY、B-GIRLは要CHECKだ!

 

 

Kaku: 「MORTAL COMBAT」「HEROES」のB-BOY Kakuです。今日の対談、楽しみにしてました。よろしくお願いします。

Lil G: Lil Gです。ベネズエラの「Speedy Angels」ってチームをレペゼンしてます。良い話が出来ると良いね!

Kaku: 僕はブレイクダンスに出会ったのが2002年でした。ダンス歴がだいたい15年ですね。Lil Gが始めたのは何年頃だったんですか?

Lil G: 2001年頃、ベネズエラの首都、カラカスで友達がやっていたのがきっかけです。趣味みたいな感じで、自然とその仲間と練習するようになりました。そして、まず友達3人と組んだチームが「Shining Shadow」。だから16年経ちましたね。

Kaku: おお、かっこいいチーム名ですね!

Lil G: ありがとう!そう、ホント、子供の頃の話で懐かしいね。最初はLil Gって名前ではなく、顔、特に目が中国系に似ていると言われ、「Mini Chino(小さい中国人)」って呼ばれてました。最初の頃はとにかくパワームーブばっかやってましたね。友達に聞いてはそれを練習して、練習して、練習して(笑)。最初はヘッドスピン、ウィンドミル、トーマスとかから入りましたね。もちろんシックスステップスとかも教えてもらいはしましたよ。

Kaku: 自分は、日本の有名なコメディアンの岡村隆史さんが、テレビ番組の中でブレイキンを踊っているのを見て始めたいと思いました。バラエティ番組内で、岡村さんと、ガレッジセールのゴリさんていうのがバトルしてました。それを見て、衝撃を受けたんです。後から知ったのですが、その岡村さんは、マシーンさんのチーム「Angel Dust Breakers」のメンバーだったんですよ。

Lil G: 僕もパワームーブから入った身なので、Kakuに聞きたいことがあるんだ。Kakuのヘッドスピンは凄いけど、始めたきっかけは?

Kaku: 実は、3歳ぐらいの頃から何故か三転倒立にハマってて。母親が言うには、家の中だったり、色んなところで三点倒立しまくりでした。小さい頃から三点倒立だけは安定感抜群でした。それで、ブレイキンに出会ってから、一通りウィンドミルなど挑戦したんですが、なかなか上手くいかなかったんですよ。

Lil G: ホントに?今のKakuからは想像しにくいね!

Kaku: ところが、ヘッドスピンに挑戦したら、得意の三点倒立をただただ回転させただけだったので、すぐ出来ちゃいました(笑)!
ではLil Gに質問。Lil Gがブレイキンを始めた2001年頃、ベネズエラのダンスシーンはどんな感じだったんですか?

Lil G: 始めた頃のベネズエラには、多分3~4チームくらいしか無かったね。自分のチームと、「Speedy Angels」とか。B-BOY数はホント少なかったですね。今はカラカスにも20チームくらい存在するかな。

Kaku: あれ?Lil Gは「Speedy Angels」のメンバーですよね?

Lil G: 当時の自分は、まだ「Speedy Angels」のメンバーではなかったんだ。「Speedy Angels」自体は90年代後半から存在してて、オリジナルのメンバーは、Enano、Chino、Mini、Kiwi、Speedy-Kidの5人。当時「Speedy Angels」はバトルで戦ったりする相手だったんだけど自分のチームの「Shining Shadow」と、一緒にショーをする機会が多くなり、流れで「Speedy Angels」のメンバーになんたんだ。最初は、チームメンバー以外の人には隠してたんだけどね。B-BOY同士の関係性とかもあって、当時、一緒にショーをやっているのも隠してましたね(笑)。数ヶ月後には知られちゃってましたけどね(笑)。それが2003年頃でした。加入したのもその頃です。とにかく、当時は情報もほとんど無くて、友達から回ってきたビデオとかをめちゃくちゃ見まくって練習するしかない時代だったよ。

Kaku: 僕も同じです!ビデオ擦り切れるほど!世界中同じですね! 順番が前後しますが、ベネズエラのB-BOYシーンの始まりの時期について聞いていいですか?

Lil G: まず最初に、最初の世代が影響を受けたのは、1984年にベネズエラのテレビ番組にNYC Breakersが出演したのがキッカケらしいです。それを見て始めた人が第一世代ですね。

(動画リンク NYC Breakers TV Venezuela)

Kaku: ベネズエラのB-BOYたちは普段どんなところで練習しているんですか?

Lil G: カラカスだと、チャカイート(Chacaito)駅っていうのがあって、そこの駅前の広場で練習できるんだ。ストリートなので、そこでストリートパフォーマンスをして観客からお金を貰ったりもしてるね。イベントが開催されることもあるよ。カラカス以外のB-BOYたちも集まったりして、多い時では200人くらいが一緒に練習してるんだ。日本のみなさん、踊りたくなったらチャカイートに来てください(笑)!ところで、日本というか、大阪はどんなところで練習してるんですか?

(動画リンク Chacaito bboy)

Kaku: 大阪というか日本では基本的にはストリートが多いですね。大阪にはO-CAT(ポンテ広場)っていう場所があって、そこで練習してます。まさに大阪のチャカイートですね!

Lil G: あとでそこ行って練習したいよ。連れていってね!

Kaku: もちろん!!B-BOYにとって、普段の練習からスタジオを使うのは料金もかかるから、ストリートが多いですね。

Lil G: チャカイート以外にもストリートはあるけど、治安の問題もありスタジオなどで練習することも多いんだ。特に夜は治安が悪かったりするので。

Kaku: 治安に関して、日本は本当に安全ですね。夜のストリートでも、基本的には安全に練習できます。日本では、財布や携帯を失くしても、大抵戻ってきますよ!

Lil G: それは本当に素晴らしい!

Kaku: それでは少し話題を変えて、Lil Gがバトル中などで重要視していることってありますか?

Lil G: 踊っている時に考えていることは、どんなムーブでも音楽を聞くこと。これは大事ですね。あと、自分は何者なのかという事を表現することですね。これはレペゼンやアイデンティティーにも繋がることだね。音楽を聞き、自分が何者であるか?まさに今回のOSNのKakuのジャッジデモンストレーション、度肝抜かされたよ!Kakuはパーフェクトだ!

Kaku: ありがとう!自分はヘッドスピンしか取り柄がないので、ぐるんぐるん回っていきますよ!速さ、キレを追求してます。体が小さくても、勢いこそ自分だと思ってやってます!

Lil G: ムーブにKakuが現れてるね!あと、僕の意見を付け加えるなら、究極を言うと勝ち負けなんてどうでもいいんです。全力出せてたらそれでいいと思うんだ。相手からもらえるインスパイアだったりが重要で。例えば、2008年、BCONEでタイスケに負けたけど、僕はHappyだったよ。それだけバトルが楽しかったんだ。そして、次に繋がる何かをもらった気がしたんだ。

Kaku: なるほど、そう思えるの良いですね!なかなかそう思えるのは難しい時もあるけど、最高ですね!ところで、Lil Gがブレイキンを始めた頃って、隣のコロンビアとか、ボリビアとか、南米の国々との交流とかはあったんですか?島国ニッポンとしてはそういうの気になります。

Lil G: その当時は全然交流は無かったね。最近は交流も増えてきてるよ。南米のシーンもどんどん広がってるね。ブラジルのシーンは既に結構知られてるしね。メキシコはB-BOYの歴史は長いけど、最近は若手が育ってないイメージがあるね。あと、最近、ペルーのキッズB-BOYの勢いが凄いね。

Kaku: ベネズエラにはキッズB-BOYはいっぱいいますか?日本のキッズは凄いですよ!モーコンのスタジオにも将来有望な子達がいっぱいいます。

Lil G: ベネズエラにはまだあまりキッズは沢山出てきてはないよ。でも、俺の弟子のキッズ「Paul」は要チェックだね!

B-BOY Paul

Kaku: Paul君、将来日本に来てもらいたいですね!
ここからは少し自分の話になります。今は自分自身もまだ現役でバトルやショーなどにも参加しつつ、沢山の繋がりを作ろうとしています。ダンスでは自分自身が海外のバトルなどに挑戦して、繋がりを作り国内でイベントを主催していったり、若いB-BOY、B-GIRLを紹介していける立場になりたいと思ってます。そしてダンス以外にも繋がりを作っていこうとしていて、自分のキャラクターを活かして吉本新喜劇さんに出させてもらっていたり、様々な若い起業家の方達で形成されているグローバルシェイパーズというグループなどにも入っていまして、今後も輪を広げていきたいと思っています。「MORTAL COMBAT」としては、今メンバー皆そろぞれの活動を尊重しつつも、来年が15周年になるので今はそれに向けてのプランなども考えています。そして今特に力を入れているのは「NEXT GENERATION」という次世代のBBOY、BGIRLの育成です。昔みたいに毎週のバトルへの参加などはチームとしては難しくなってきていますが、今年はBOTYなどにも挑戦しようと話をしています!とにかくこのクルーがこれからもずっと名前が続いていく存在であり続けるために活動しています。「HEROES」は、僕の中ではバトルを中心に活動していくCREWで、自分自身も忘れてはいけないバトルの精神をキープさせてくれる仲間です。今後は海外なども視野に入れながら活動していけたらと思っています!

Lil G: 僕は「Speedy Angels」「Redbull All Stars」他にも「Super Crew」での活動をしてます。ショー、バトル、ジャッジなどが主な感じですね。外国にも色々行く機会があり、また「Criollo Style」という団体組織でも働いています。この「Criollo Style」では、このブレイキンをはじめとしたストリートカルチャーが、社会にどんな貢献が出来るのか、色々と模索しています。

Kaku: 社会へのアプローチは、僕も常々大切だなと思っています。日本にはトップクラスのキッズも沢山いる訳だけど、その子達が今後も怪我なく踊りで将来的にも表現していける場所作りを作っています。そして自分自身もまだ戦い続ける事を見せる事が自分の教えるスタイルです。ちなみに、Lil Gはキッズたちのために何か活動とかしてるんですか?将来設計について聞きたいです。

Lil G: まず、僕が小さい頃、生まれ育った環境の説明をさせてください。環境は最悪でとにかく治安が悪いんだ。僕の母親が銃で撃たれたりする事もありました。幸いにも頭をかすめただけで助かったんだけど、日々日常で起きていることなんだ。同級生など、身近な友達で殺されたやつもいたんだ。そんな環境から、ベネズエラの子供達を脱出させたいという願いがあるんだ。もう、そういう経験はしたくないし、させたくない。現在、僕のミッションとして、自分の収入の10%をベネズエラのブレイクシーンのために使う様にしてるんだ。実はベネズエラ国内の5都市に、ダンススタジオを作ったんだ。そのスタジオの目的は、キッズたちがブレイキンを通して立派な成年になってもらうこと。自立してもらい、ドラッグだったり、抗争だったりの誘惑に負けない強さを持ってもらいたくてね。これからも、このミッションは自分に課していこうと思っています。そのために「Criollo Style」の活動があるんです。

Kaku: 素晴らしい活動ですね。本当に尊敬しかありません。自分も頑張らなきゃですね!きっとLil Gの姿を見て憧れる沢山のキッズがベネズエラにいてると思うので、自分もそういう存在でいたいですね!最後に、日本のB-BOYたちに何かメッセージはありますか?

Lil G: そうですね、特に子供達に向けて。日本だけに限らずなんですが、酒、タバコには手を出さない様に!あれは体に悪いし、ドラッグにハマる切っ掛けにもなりえます。自分を大事に!踊りを通じて、人生を楽しんで欲しい。そして、日本人は日本を大切に思って、レペゼンすることを誇りに思ってください!今日は素敵な場を設けてくれてありがとうございました。

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